キミイロ、ハルイロ
너의색깔, 봄의색깔
제목 : 너의색깔, 봄의색깔(キミイロ、ハルイロ)
작가명 / 서클명 : マイキー(@mykey_01) / WILL
발행일 : 2017년 12월 30일
※ 역자 : Johnnyrf
キミイロ、 ハルイロ
너의색깔, 봄의색깔
マイキー
「千歌ちゃん!」
「치카쨩!」
ああもう、 どうしてこうなったんだろう。 こんなはずじゃなかったのに。 走り出そうとした千歌ちゃんの手を咄嗟に掴んだけれど、 まるで手のひらからこぼれ落ちる水みたいにすり抜けてしまった。
아아, 어쩌다 이렇게 된 걸까. 이러려던 게 아니었는데. 뛰어 나가려 한 치카쨩의 손을 순간적으로 잡았지만, 마치 손바닥에서 쏟아지는 물처럼 빠져 버리고 말았다.
「……貯まった、 から」
「えっ?」
「ポイント!」
「へ? ま、 まって。 ポイントって何!?」
「……쌓여버렸어, 그러니까」
「응?」
「포인트!」
「에? 기, 기다려. 무슨 포인트!?」
混乱した私の質問で振り返った千歌ちゃんは、 ちょっぴり涙だった。 そして恨めしそうな目で、 私を見つめながら言い放った。
혼란스러운 나의 질문에 돌아본 치카쨩은, 찔끔 눈물을 보였다. 그리고 서운한듯한 눈으로, 나를 바라보며 말했다.
「怒りのポイントが貯まったの! もういっぱいだもん!」
「분노 포인트가 쌓였으니까! 이제 꽉 차버렸는걸!」
叫んだあとはあっと言う間に踵を返し、 その場から走り去ってしまった。 私は次に自分がどうするべきか分からないまま、 そしてその言葉の意味すら理解できないまま、 呆然と立ち尽くしていた。
이라며 외치고는 순식간에 발길을 돌려, 그 자리에서 달아났다. 나는 그 다음 자신이 어떻게 해야 할지 모른 채, 그 말의 의미조차 이해하지 못한 채, 멍하게 내내 서 있었다.
そしてほんの数秒後、 車の音や横を通り過ぎる人々の声でやっと我に返る。
그리고 몇 초 후, 자동차 소리와 옆을 지나가는 사람들의 목소리로 겨우 정신이 들었다.
今日もいつも通り、 千歌ちゃんとデートを楽しんで。 家に帰ってからも 「あれが楽しかった」 とか 「これが面白かった」 とか、 ちょっと歩き疲れたからゆっくりお風呂に入ろうとか話をして。 寝るまで尽きない話をしていたら、 2人してだんだん眠くなってーーそしてゆっくり眠りについて。 次の日からまた、 うんと頑張れる。 はず、 だった。
오늘도 언제나처럼, 치카쨩과 데이트를 즐기고 있었다. 집에 돌아가서도 「저거 즐거웠었지」 라든가 「이것도 재밌었었지」 라든지, 좀 걸은 탓에 지쳐서인지 천천히 목욕을 한다는 이야기를 하고. 잘 때 까지 끝이 없는 이야기를 하고 있으면, 두 사람 다 점점 졸려오고ーー그리고 천천히 잠에 빠져든다. 그렇게 다음날에도, 열심히 노력할 수 있었다. 그랬던, 것이었다.
さっき、 私は千歌ちゃんを怒らせてしまった。 そして、 今は1人でここに立っている。
아까, 나는 치카쨩을 화나게 만들어 버렸다. 그리고, 지금은 혼자서 여기에 서있다.
さっきの 「ポイント」 って、 いつから有効だったんだろう。 と言うか、 そもそも意味がわからない。 一体、 何ポイントで何がもらえるのか。 いや、 もらえる訳ないか……どう考えたって、 「良くない方」 のポイントだ。
아까의 「포인트」 는, 언제부터 유효했었던 걸까. 라고 할까, 원래 의미를 모르겠다. 도대체, 몇 포인트에서 무엇을 받는 걸까. 아니, 받을 수 없는 것일까……어떻게 생각해도, 「안 좋은 쪽」 의 포인트다.
とにかく、 怒らせた理由はーー何となく分かってる。
아무튼, 화나게 만든 이유는ーー어쩐지 알 것만 같다.
今回も、 千歌ちゃんとのデートの約束に大幅に遅刻してしまった。 でも、 いつも通り会ってすぐに謝り倒して、 許してくれたと思ったんだけど……。 仕方ないよね、 って言ってくれたし。 となると、 やっぱり次のデートの約束の日、 断りきれなくてアルバイトを入れちやったから、 怒ってるんだろうなぁ。
이번에도, 치카쨩과의 데이트 약속에 크게 지각하고 말았다. 하지만, 언제나처럼 만나서 바로 사과를 하고, 용서했을 거라 생각했지만……. 어쩔 수 없구나, 라고 말해 줬었고. 그렇다면, 역시 다음 데이트를 약속한 날에, 거절하지 못하고 아르바이트를 넣은 탓에, 화 내고 있는 것일까.
深い溜息をつくと、 まるであざ笑うかのように強い風が通り抜けていく。 砂埃が目に入らないようにぎゅっと目を瞑れば、 さっきの千歌ちゃんの表情が蘇る。 あんな顔をさせるつもりは、 なかったーーけど、 結果的にはこうなってしまった。 全部私が、 悪いんだ。
깊은 한숨을 내쉬었더니, 마치 비웃기라도 하듯 강한 바람이 휩쓸고 간다. 모래 먼지가 눈에 들어 가지 않도록 눈을 꼭 감으니, 아까의 치카쨩의 표정이 되살아난다. 그런 얼굴을 시킬 생각은, 없었다ーー그치만, 결과적으로는 이렇게 되어 버렸다. 전부 내가, 나쁜 거였다.
春は人の心も浮かれる季節なはずなのに、 私の心は何だかしぼんでしまいそうだ。
봄은 사람의 마음도 한껏 들뜨는 계절일 텐데도, 내 마음은 왠지 시들어 버릴 것만 같았다.
***
千歌ちゃんと私は、 卒業後、 そろって東京の大学に進学した。 学校は別だけど、 その中間地点の駅近くにアパートを借りて一緒に暮らしている。
치카쨩과 나는, 졸업 후, 모두 도쿄의 대학에 진학했다. 학교는 다르지만, 그 중간 지점의 역 근처에 아파트를 빌려서 함께 살고 있다.
住めば都とはよく言ったものだ。 右も左も分からず、 空気にも馴染めなかったはずの私たちは、 いつの間にか日々の暮らしを楽しめるまでになっていた。
정들면 고향이라는 말처럼. 오른쪽도 왼쪽도 모르던, 공기마저도 익숙하지 않았을 우리는, 어느새 나날의 삶을 즐길 정도가 되어 있었다.
大学までの電車で毎日のように押し潰されることも、 自然よりもコンクリートが多いことも、 今ではすっかり慣れっこ。
대학까지 전철로 매일 같이 눌려 타는것도, 자연보다 콘크리트가 많은 것도, 지금은 완전히 익숙하다.
もちろん内浦の海や自然、 それと大好きな家族や仲間に会いたくてホームシックにかかることもあるけれど、 そんな日々を一緒に過ごしているのが大好きな千歌ちゃんだから乗り越えてこれたし、 むしろこの場所が好きになってきたくらい。 2人で過ごすには少し狭いと感じていた部屋も、 少しずつ模様替えを繰り返して、 だいぶ落ち着いて住み心地が良くなった。
물론 우치우라의 바다와 자연, 그것을 사랑하는 가족이나 동료를 만나고 싶어 향수병에 걸릴 수도 있겠지만, 그런 나날을 함께 보내고 있는 건 정말 좋아하는 치카쨩이라서 극복하고 있고, 오히려 이 장소를 좋아하게 될 정도이다. 둘이서 살기에는 조금 좁다고 느끼던 방도, 조금씩 다시 꾸미는 걸 반복하고 나니, 꽤나 침착하게 살기가 좋아졌다.
高校3年生の冬。 私に次いで千歌ちゃんも合格が無事に決まり、 どちらからともなく2人で暮らしたいねーなんて軽い気持ちで話していたら、 いつの間にかそれは現実になった。
고등학교 3학년의 겨울. 나에 이어 치카쨩도 합격이 무사히 정해져, 어느 쪽도 말할 것도 없이 둘이서 살고 싶어ー라며 가벼운 마음으로 이야기 하곤 했지만, 어느새 그것은 현실이 됐다.
そして私は、 その勢いに背中を押され、 密かに気持ちを打ち明ける決意をした。
그리고 나는, 그 기세에 등을 떠밀려, 은근하게 마음을 털어놓기로 결심을 했다.
一緒の高校に入って、 同じ時間を過ごすうちに気付いてしまった気持ちの正体。
함께 고등학교에 들어가서, 같은 시간을 지내는 동안에 알아차린 마음의 정체를.
最初はそんなのおかしいって思ってた。 なのに千歌ちゃんの笑顔を見たり名前を呼ばれるだけで苦しくて苦しくてーーそれでいて、 嬉しくて。 どれだけ忘れようとしても消すことが出来なかったそれは、 むしろどんどん大きくなっていたのだ。
처음에는 그런 것은 이상하다고 생각했었다. 그렇지만 치카쨩의 미소를 보거나 이름을 부르는 것만으로도 괴로워서 괴로워서ーー그러면서도, 기뻤다. 얼마나 잊으려 해도 지울 수 없던 그것은, 오히려 점점 커지고 있었다.
恋だと認めてしまってからは、 少し楽になった半面、 自分でも気持ち悪いくらい乙女だった。 誰かと仲良くしていたらヤキモチだって妬いてしまうくらいには。
사랑이라고 인정하고 나서야, 조금 편해진 반면, 스스로도 불쾌할 정도로 소녀였다. 누군가와 사이좋게 지내고 있으면 질투하며 샘내버릴 정도였다.
怖いけど、 やっぱりーー千歌ちゃんに、 気持ちを伝えたい。
두렵지만, 역시ーー치카쨩에게, 마음을 전하고 싶다.
高海家の夕飯にお呼ばれした夜。 千歌ちゃんと私の合格祝いをするために、 張り切ってご馳走を用意してくれたらしい。
타카미 가의 저녁에 초대된 밤. 치카쨩과 나의 합격 축하를 해주시기 위해, 힘내서 진수성찬을 준비해 주신 것 같다.
「バカチカのこと頼んだぞ」
「바보치카를 부탁한다」
隣に居た美渡ちゃんが、 くしゃくしゃっと無造作に私の髪をかき混ぜる。 これをする時って、 ちょっと照れ隠しみたいな顔するんだよね。 それに気づいたのは、 中学校の頃だったかな。
옆에 있던 미토 언니가, 꾸깃꾸깃 아무렇게나 내 머리를 휘젓는다. 이런 걸 할 때라곤, 조금 수줍은 얼굴을 숨길 때뿐이다. 그걸 발견한 것은, 중학교 때였던가.
「もちろん! 千歌ちゃんと協力して頑張るであります!」
「물론이죠! 치카쨩과 협력해서 열심히 노력 하겠습니다!」
ビシッと得意の敬礼をして見せれば、 美渡ちゃんも志摩さんも、 安心したように微笑んでくれた。 当の千歌ちゃんは 「チカだってちゃんと出来ますー」 なんて、 不服そうに文句を言う。 でもその顔はどこか嬉しそうで、 姉妹っていいなぁってこっそり羨んだことは、 私だけの秘密だ。
당당하게 경례를 해보이면, 미토언니와 시마언니도, 안심한 듯이 웃어준다. 정작 치카쨩은 「치카도 제대로 할 수 있습니다ー」 라고, 불복하듯이 불평한다. 하지만 그 얼굴은 어딘가 뿌듯하고, 자매는 좋은거구나 라며 슬쩍 부러운 것은, 나만의 비밀이다.
「ふー、 もうすっかり冷えるね。 湯冷めしないうちに寝ちゃおっか」
「휴ー, 이제 완전히 식어버렸네. 목욕했으니 몸이 식기전에 자버릴까」
お風呂を借り、 ほかほかのからだで部屋に戻ると、 既に寝床を整えた千歌ちゃんがかけ布団をめくって私を招き入れてくれた。 普段は別に寝ることが多いけど、 寒い時や話し込んだりする時は、 こうして同じベッドで眠る。 嬉しい半面、 翌朝は必ず目の下に控えめなクマが出来てしまうのが困りものだった。 それでも、 しっかり一緒に寝るんだけれど。
목욕탕을 빌려서, 따끈따끈한 몸으로 방에 돌아오니, 이미 잠자리를 펴준 치카쨩이 이불을 젖히고 나를 맞아들여 줬다. 평상시엔 따로 잘 때가 많지만, 추울 떄나 얘기에 열중하거나 할 때는, 이렇게 같은 침대에서 잔다. 기쁜 반면에, 다음날 아침은 꼭 눈 밑이 검게 곰마냥 되어버리는 것¹이 말썽이었다. 그래서, 제대로 함께 자야 하는 거지만.
¹ 다크서클 같은게 생긴다는 말을 일본에서는 目の下のクマ 라고 쓰곤 한다.
もぞもぞと千歌ちゃんの温もりになった布団に入り込めば、 すぐにふわりと鼻先をかすめるいつもの香り。 なるべく意識しないようにしてるつもりだけど、 やっぱりこの場所は千歌ちゃんの香りが濃くて、 それだけでどくどくと心臓の脈動が早くなってしまう。
느릿느릿 치카쨩의 온기가 있는 이불에 들어가면, 곧바로 살짝 코 끝을 스쳐가는 향기. 되도록 의식하지 않는 생각이지만, 역시 이곳은 치카쨩의 향기가 진하고, 그것만으로 쿵쾅쿵쾅 심장 박동이 빨라지고 만다.
あまりくっつかないように並んで横たわりながら、 こっそり深呼吸を繰り返した。 すると、 突然探るように私の方に手を伸ばしてきて、 やわらかな手が触れる。 触れただけかと思ったら、 そのまま少しだけ冷えたそれにそっと包み込まれた、 私の左手。
너무 달라붙지 않도록 나란히 누워있으면서, 몰래 심호흡을 반복했다. 그러자, 갑자기 나를 찾는 듯한 손을 뻗고, 부드러운 손이 닿았다. 닿기만 한 것일까 하고 생각하자, 그대로 약간 차가운 그것을 부드럽게 감싸는, 나의 왼손.
「ねぇ、 よーちゃん。 ふたり暮らし、 楽しみだね」
「うん、 ワクワク、 するね……」
「저기, 요-쨩. 둘이서 사는 거, 기대되네 」
「응, 두근두근, 하네에……」
大丈夫だったかな。 私の声、 上ずってないよね?
괜찮을까나. 나의 목소리, 고양되지 않은 걸까?
「へへ、 千歌も。 でも、 その前によーちゃんに伝えたいこと、 あるんだ」
「헤헤, 치카도. 그치만, 그 전에 요-쨩에게 전하고 싶은게, 있어」
改まって何だろう、 と緊張しつつも耳を傾けていると、 想像以上に近い場所で声が脳内に直接響き渡った。 こんなに至近距離で、 静かな部屋で。 どうして、 内緒話みたいに耳打ちなんてするの?
격식을 차리다니 무엇일까, 긴장하면서도 귀를 기울이고 있다고, 상상 이상으로 가까운 곳에서 목소리가 뇌내에 직접 울려 퍼졌다. 이렇게 가까운 거리에서, 조용한 방에서. 어째서, 비밀스런 이야기처럼 귀띔을 하는 걸까?
「あのね、 千歌、 よーちゃんのことーー……」
「저기 말이야, 치카는, 요-쨩의 것ーー……」
くすぐったさのせいだけじゃない。 その内容に、 思わず勢いよく起き上がって、 夢じゃないかって何度も確かめた。 涙が勝手に溢れてしまうくらい驚いた。 でも何度も 「嘘じゃないよ、 ほんとだよ?」 っていたずらっぽっく笑った顔は、 今でも瞼の裏に焼きついて離れない。
간지러움 때문만이 아니다. 그 내용 때문에, 무심코 힘차게 일어나버리고는, 꿈이 아닐까 몇 번이나 확인했다. 눈물이 멋대로 넘쳐 흐를 정도로 놀랐다. 하지만 몇번이나 「거짓말 아니지, 정말이야?」 라고 장난스럽게 웃어 보이던 얼굴은, 지금도 눈꺼풀의 뒷면에 새겨져 떨어지지 않는다.
その後、 先を越されてしまった事を悔やんでいると、 ちゃんと返事聞かせて、 って。 きちんと言葉にするまで、 許してくれなかった。
그 후, 추월당해 버린 일을 후회하며, 제대로 대답하자, 라고. 제대로 말을 할 때까지, 용서하지 않았다.
いざ改まるとなかなか言えなくて、 千歌ちゃんにうんと急かされたのは言うまでもない。
막상 격식을 차리고 말하자니, 치카쨩에게 훨씬 재촉당해버린 것은 말 할 필요도 없다.
大親友で幼馴染みで、 これからはルームメイト。 そしてもうひとつーー恋人と言う肩書きが増えてから、 2度目の春を迎えたばかり。
절친한 친구에서 소꿉친구로, 이제부터는 룸메이트. 그리고 다시 한번ーー연인이라는 직함이 늘어나고, 2번째 봄을 맞이했다.
引っ越してすぐ、 最初の春の頃。 何があるか歩いてみようと近所を散歩していたら、 小さいけれど、 綺麗に花をつけた桜がある公園を見つけた。
이사하고 나서, 처음 봄 무렵. 무엇이 있는지 걸어 보려고 동네를 산책하고 있었더니, 작지만, 예쁘게 꽃을 피운 벚꽃이 있는 공원을 발견했다.
来年も来ようねって約束した、 こっちで出来た初めての思い出の場所。 そろそろ咲く季節だから、 今度のお休みに一緒に見に行こう、 って話してたのに。 私は急に頼まれたバイトでそれを台無しにしてしまったんだ。 断る方法なんて、 いくらでもあったはずなのに。
내년에도 오자고 약속했다, 여기에서 만든 첫 추억의 장소. 이제 피는 계절이니까, 이번 휴일에 같이 보러 가자고, 말했었는데. 나는 갑자기 부탁받은 아르바이트로 그것을 망쳐버렸다. 거절 방법은, 얼마든지 있었을 텐데.
***
気を取り直して、 すぐに電話してみたけど何コールかけてみても出てくれない。 簡単なメッセージだけ送っておいた。
정신을 차리고, 바로 전화해보았지만 당연히 전화를 걸어봐도 받아주지 않았다. 간단한 메세지만 보내놓았다.
「……ちゃんと家に帰ってる、 よね……」
「……집에 잘 돌아가길, 바라……」
心配だけど、 あんな風に言われてしまった私の足取りは重たくて、 まるで靴が鉛になったみたいだ。
걱정되지만, 그런 식으로 말해버린 나의 발걸음은 무거워서, 마치 신발에 납이 들은 것 같다.
途方に暮れつつも家に向かって歩いていると、 通りに小さなお菓子屋さんを見つけた。 モノで修復するのもどうかと思ったけど、 仲直りして一緒に食べたい。 笑顔で 「おいしいね」 って言って笑い合いたい。 そんな気持ちで店に入り、 プリンを2つ買って急いで家に戻ろうとしたその時、 着信音が鳴った。
망연자실하면서도 집을 향해 걷다 보니, 거리에 작은 과자 가게를 발견했다. 선물로 풀어주는 것도 어떨까 생각했지만, 역시 화해해서 함께 먹고 싶었다. 웃는 얼굴로 「맛있네」 하며 서로 웃고 싶다. 그런 마음으로 가게에 들어가서, 푸딩을 2개 사서 부리나케 집으로 돌아가려 하는 그때, 벨소리가 울렸다.
「もしもっ……」
「あ、 出た。 もしもーし、 曜?」
「여보세……」
「아, 받았다. 여보세-요, 요우?」
その声の主は、 卒業後も実家のお店をずっと手伝っていて、 今やすっかり淡島の顔になった果南ちゃんだった。
그 목소리의 주인공은, 졸업 후에도 친정집을 계속 도와서, 이제 완전히 아와시마의 얼굴이 된 카난쨩이었다.
「なんで果南ちゃんなの……」
「ちょっと。 その言い方はさすがに傷つくなぁ」
「うー、 ごめん。 で、 どうかしたの?」
「왜 카난쨩이야……」
「저기. 그 말투는 역시 상처받게 되잖아」
「우-, 미안. 그래서, 무슨 일이야?」
とりあえずさっさと用件を聞いてしまおう。 じゃないと、 千歌ちゃんから電話が来ちゃうかもしれないし、 家に急いで戻りたいし。
일단 빨리 용건을 들어버리자. 그도 그럴게, 치카쨩에게서 전화가 올 수도 있고, 집으로 급히 가고 싶기도 하고.
「いやぁ、 まさにそのテンションの原因についてなんだけど」
「え? まさか」
「そのまさか、 だよ」
「아니, 바로 그 텐션의 원인에 대해서인데」
「에? 설마」
「그 설마, 라구」
くすりと笑われたのが気になるけれど、 今はそんな場合じゃない。 思わずスマホを強く握り締めると、 少しだけ熱さを感じた。
킥하고 웃어버린 것이 신경이 쓰이지만, 지금은 그럴 때가 아니다. 무심코 스마트폰을 강하게 움켜쥐어, 약간 뜨거움을 느꼈다.
「とりあえず、 千歌は家に居るから安心して。 で、 曜も話したいんじゃないかなーって思ってかけてみたら、 死にそうな声してるからさ」
「우선, 치카는 집에 있으니까 안심하고. 그래서, 요우도 얘기하고 싶지 않을까ー라고 생각하고 걸어보니, 숨넘어갈 듯한 소리하고 있으니까」
片方だけの話を聞いて終わらせない辺り、 さすがだなぁと思う。 そして、 本当にタイミングが良い。
한 쪽의 이야기만을 듣고 끝내지 않는 사람, 과연이라고 생각했다. 그리고, 정말 타이밍이 좋았다.
どうして、 声だけで分かっちゃうんだろう。 聞いたところでまともに答えてくれる確証もないので、 それはまた今度に取っておこう。
어째서, 목소리만으로 알아차린걸까. 들은 바에 제대로 답해준다는 확증도 없지만, 그건 다음으로 떼어놓기로 한다.
「聞いて、 くれる?」
「들어, 줄거야?」
いいよ、 と優しい声が耳に心地良い。 ひとつだけ大きく呼吸をしてから、 今日あったことを順に聞いてもらった。 最初は相槌を打ちながら聞いていた果南ちゃんだったが、 後半はほとんど1人で喋ってる感じになった。
좋아, 라고 상냥한 목소리가 귀에 기분 좋게 들려온다. 한 번 크게 호흡을 하고서는, 오늘 있었던 일을 차례대로 들려달라고 한다. 처음엔 맞장구를 치면서 듣고 있던 카난쨩이었으나, 후반은 거의 혼자서 이야기하고 있게 됐다.
「って訳で、 私が千歌ちゃん怒らせちゃって。 ポイントとやらが貯まっちゃうくらい、 喧嘩はしてないつもりだったんだけど……ねぇ、 聞いてる?」
「聞いてるよ。 喧嘩、 してなかったんだ?」
「라는 이유로, 내가 치카쨩을 화나게 해서. 포인트인가 뭔가 모일정도로, 싸움은 하지 않으려고 했는데……저기, 듣고 있어?」
「듣고 있어. 싸움, 하지 않았겠지?」
それまで黙っていた果南ちゃんが、 静かに問いかけてきた。
그때까지 잠자코 있었던 카난쨩이, 조용하게 물어왔다.
「うん。 私が叱られることばっかりで、 でもちゃんと謝って許してもらってたから」
「응. 내가 야단 맞기만 해서, 그렇지만 제대로 사과하고 용서받고 싶달까」
はぁ、 と電話の向こうから、 私よりも大きなため息が聞こえた。
하아, 라고 전화 너머에서, 나보다 큰 한숨이 들려왔다.
「私も大概、 鞠莉やダイヤに怒られるけどね……曜もなかなかだよ」
「何のこと……?」
「나도 대개, 마리와 다이아에게 혼나지만……요우도 만만찮네」
「무슨 말이야……?」
今日は千歌ちゃんといい果南ちゃんといい、 どうしてわかりにくい表現をするんだろう。 どうせなら、 ハッキリ分かるように言ってくれればいいのに。
오늘은 치카쨩이든 카난쨩이든, 왜 이렇게 이해하기 힘든 표현을 할까. 이왕이면, 분명하게 알 수 있도록 말해준다면 좋을 텐데.
「千歌も曜も可愛い後輩だから、 特別に教えてあげよう。 あとは、 ちゃんと自分たちで解決するんだよ?」
「치카도 요우도 귀여운 후배니까, 특별히 가르쳐줄게. 그리고는, 제대로 스스로 해결하는 거야?」
そのヒントとやらを聞いて電話を切り、 私は今までで一番くらいのスタートを切った。 それを知らせるピストルの音が私の中で響き、 春の空気を突き抜ける。
그 힌트라는 걸 듣고 전화를 끊었고, 나는 여태까지 중에서 제일 어두운 스타트를 끊었다. 그것을 알리는 권총 소리가 내 안에 울리고, 봄의 공기를 꿰뚫었다.
あとはただひたすら、 走るだけ。
그리고는 오로지, 달린다.
今朝のニュースで言ってた、 季節を知らせる少し強めの風。 例えそれが向かい風だとしても、 今の私は負けないくらい速く走れる。 今は、 背中を押す追い風だ。
오늘 아침 뉴스에서 들은, 계절을 알리는 조금 강한 바람. 비록 그것이 역풍이라 해도, 지금의 나는 지지 않을 정도로 빨리 달릴 수 있다. 지금은, 등을 밀어주는 순풍이다.
「曜、 近頃ずっとバイト入ってたんだね。 見たことないくらい疲れてる、 っていつも心配してたよ。 でも、 怒っちゃったことは後悔してた」
「요우, 요즘 계속 아르바이트 갔었지. 본 적 없을 정도로 피곤하다고, 늘 걱정했어. 하지만, 화내버린 걸 후회하고 있어」
どうして気付かなかったんだろう。 いつだって心配してくれて、 だけどちょっと寂しそうにしてたのに。 自分の願望だけが先走ってがむしゃらになりすぎて、 千歌ちゃんのこと、 ちゃんと見えてなかったーー……。
왜 몰랐을까. 언제나 걱정해주고, 그래도 좀 쓸쓸한 듯 했었는데. 자신의 욕구만 앞서고 무작정 해버려서, 치카쨩을, 제대로 보지 못했다ーー…….
左手に持った小さなビニール袋が、 がさごそと音を立てる。 ああ、 中のプリン大丈夫かな。 でも、 今はとにかく早く帰らなきや。 細かいことは後で考えよう。
왼손에 든 작은 비닐 봉지가, 부스럭거리며 소리를 낸다. 아아, 안의 푸딩은 괜찮을까나. 하지만, 지금은 어쨌든 빨리 돌아가야 한다. 세세한 것은 나중에 생각하자.
私たちの小さなお城ーーアパートまで、 あと数十メートル。
우리의 작은 성ーー아파트까지, 앞으로 수십 미터.
カンカンと音が鳴る階段を駆け登り、 うちっちーのキーホルダーがついた鍵で玄関を開ける。
캉캉 소리를 내며 계단을 뛰어오르고, 우칫치 키홀더가 달린 열쇠로 현관을 연다.
目に入ったのは、 付き合ってから何回目かのデートでプレゼントしたみかん色のスニーカー。 記念日でもイベントでもないのに、 って戸惑ってたから 「じゃあみかん色記念日にしよう」 って、 適当にこじつけた。 ばかだなぁって笑った後、 めいっぱい喜んでくれてホッとした記憶がある。 それから、 毎日のように愛用してくれた靴。
눈에 들어온 것은, 사귄 지 몇 번째인가의 데이트에서 선물한 귤 색 스니커즈. 기념일도 이벤트도 아니었기에, 당황하고 있었기 때문에 「그럼 귤색 기념일로 하자」 라고, 적당히 갖다 붙였었다. 바보같이 웃은 후, 힘껏 기뻐해줘서 안심했던 기억이 있다. 그리고, 매일같이 애용해주고 있는 신발.
「千歌、 ちゃん?」
「치카, 쨩?」
部屋に続く摺りガラスの扉を開けると、 空色のソファに座っている千歌ちゃんにほっと胸を撫でおろした。 実家から持ってきた、 赤いクッションをこれでもかと言うほど抱きしめている。 ちょっと変形して、 不思議な形になっちゃってるくらいに。
방으로 이어지는 반투명 유리문을 여니, 하늘색 소파에 앉아있는 치카쨩에게 안도의 한숨을 쉬었다. 친가에서 가져온, 붉은 쿠션을 이 정도로 괜찮을까 라고 할 정도로 껴안고 있다. 좀 변형되어, 기이한 모양이 될 정도로.
「ごめんね……私、 約束破ってばっかりで」
「미안해……내가, 약속을 어기고 말았어」
千歌ちゃんの正面にしゃがんで目線を合わせた。 もちろん、 顔はクッションに埋もれて見えないけれど。
치카쨩의 정면에 쪼그리고 앉아서 눈높이를 맞췄다. 물론, 얼굴은 쿠션에 파묻혀 보이지 않지만.
「……よーちゃんさ」
「ん?」
「チカとデートするの、 嫌になった?」
「え? いや、 そんなこと一言も……」
「じゃあ! なんで……? チカと出かけるより、 後から言われたバイトのお願いの方が大事なんでしょ?」
「……요-쨩말이야」
「응?」
「치카와 데이트를 하는거, 싫어졌어?」
「에? 아니, 그런 말 한마디도……」
「그럼! 왜……? 치카와 외출하는 것 보다, 나중에 말한 아르바이트 부탁이 더 중요한 거잖아?」
その言葉を千歌ちゃんの声で聞いた瞬間、 思い切りゲンコツをくらったような気分だった。 例えそんなつもりが私にひとつもなかったとしても、 相手もそう捉えてくれているとは限らない。 解ってくれてるんだって、 都合のいいように勝手に思い込んでいた。
그 말을 치카쨩의 목소리로 듣는 순간, 힘껏 주먹으로 맞은 것 같은 기분이었다. 비록 그런 생각이 나에게 하나도 없었다고 해도, 상대방도 그렇게 파악하고 있다는 것은 아니다. 알아줬을 거라고, 적당히 멋대로 믿고 있었다.
触り心地のいいクッションの奥で、 その声は徐々にくぐもっていく。 ずず、 と鼻を啜り、 途切れ途切れだけど言葉は続いた。
촉감이 좋은 쿠션 속에서, 그 목소리는 점차 목메간다. 서서히, 코를 훌쩍거리며, 가물가물하지만 말은 이어졌다.
「冬はいつもこたつで寝ちゃうくらい、 疲れるほど……必要なこと? 疲れて風邪引いて、 デート行けなかった時だって、 あったよね。 病気は仕方ない、 けど……ワガママだって分かつてるけど、 バイトなんか行かなくていいのにって思っちゃうんだよ……!」
「겨울은 항상 코타츠에서 자버릴 정도인데, 피곤할 정도로……필요한 거야? 피곤해서 감기에 걸려서, 데이트에 못 간 때도, 있었고. 질병은 어쩔 수 없지만, 그치만……제멋대로라는 걸 알면서도, 아르바이트는 가지 않아도 좋을 텐데 라고 생각해 버릴 거야……!」
そうだ。 千歌ちゃんは、 いつだって私の心配をしてくれていた。 叱ってくれてた。 それなのにーーすごく、 寂しい思いをさせてしまっていたんだ。
그렇다. 치카쨩은, 언제라도 나를 걱정해주고 있었다. 혼내주고 있었다. 그런데도ーー굉장히, 외롭게 놔두어 버리고 말았다.
女の子とは言え夜のシフトに入れば帰ってくるのも遅いし、 ピンチヒッターは授業に支障のない程度に殆どオッケーしてた。
여자라고는 하지만 야간 근무에 들어가면 돌아오는 것도 늦었고, 대타근무는 수업에 지장이 없는 정도에서 대부분 오케이 했다.
いっぱい叱ってくれて、 心配してくれていたのに……それなのに私は、 何やってるんだろう。
가득 꾸짖어 주고, 걱정 해주고 있었는데……그런데도 나는, 뭘 하고 있었던 걸까.
「……ごめんね」
「……미안해」
気付けば、 私は千歌ちゃんをしっかりと抱きしめていた。 言葉だけじゃ、 ちゃんと伝わらないかもしれない。 だからせめて、 この温度も一緒に。
정신을 차려보니, 나는 치카쨩을 단단히 껴안고 있었다. 말로는, 제대로 전해지지 않을지도 모른다. 그러니까, 적어도 이 온도라도 함께.
「私ね、 千歌ちゃんとするデートが本当に大好きだよ。 一緒に居るだけでも楽しいけど、 どうせなら美味しいもの食べたり買い物したり遊んだりしたくて。 だから、 それを考えてると張り切って働いちゃうって言うか……」
「ほんと……?」
「나 말이야, 치카쨩과 데이트 하는거 정말로 많이 사랑해. 함께 있는 것만으로도 즐겁지만, 이왕이면 맛있는 음식 먹거나 쇼핑 하고 놀기도 하고 싶어. 그래서, 그것을 생각해서 의욕 넘치게 일하고 있었다고나 할까……」
「진짜로……?」
おかしいよね、 毎日一緒に居て毎日おはようもおやすみも言ってるのに。 でも、 お出かけって何だかわくわくするから。
이상하게도, 매일 같이 있고 매일 안녕도 잘자라고도 말 하고 있는데. 하지만, 외출은 왠지 두근두근하단 말이지.
「うん! いっも本当に楽しくて、 もっともっと、 もーっと色んな所に一緒に行きたくなるんだ。 なのに、 そのせいで喧嘩したり悲しくさせたら元も子もないよね……はは」
「응! 언제나 정말 재밌고, 더욱 더, 계-속 여러 곳에 함께 가고 싶은 거야. 그런데, 그것 때문에 싸우거나 슬프게 만들어버리면 본전도 없는 거지……하하」
そっと頭に触れてみる。 ぴくりと肩が震えたけど、 拒否はされないからそのまま何度もさらりとした髪を撫でた。
살짝 머리를 만져 본다. 꿈틀하고 어깨가 떨렸지만, 거부하지 않기 때문에 그대로 몇 번이고 매끈한 머리를 어루만져주었다.
「これからは、 無理しないでちゃんと考えてやることにする」
「ーーもう、 無理しない?」
「이제부터는, 무리하지 않고 제대로 생각하고 하기로 할 거야」
「ーー이제, 무리하지 않을 거야?」
お腹のあたりの空間に、 余裕が生まれる。 ごろん、 と横に投げ出されたクッションを目で追っていると、 ゆっくりと腰のあたりを抱きしめられた。
배의 주위에 공간의, 여유가 생긴다. 털썩, 하며 옆에 던져진 쿠션을 눈으로 쫒고 나서, 천천히 허리 주위를 끌어 안았다.
「約束した日は、 出来るだけ一緒にいて。 生活のことだってあるし、 そうじゃない日はバイト引き受けてもいいけどーー絶対、 行く前に教えて欲しい」
「うん、 分かった」
「あと、 夜遅くて起こされても構わないから、 ちゃんとベッドで寝て」
「うん、 そうする」
「約束、 してくれる?」
「もちろん。 それとね、 今度の休みは予定通りデートしよう!」
「약속한 날은, 가급적 함께 있어줘. 집안일도 있고, 그렇지 않은 날은 아르바이트를 맡아도 좋지만ーー절대로, 가기 전에 알려 주었으면 해」
「응, 알겠어」
「그리고, 늦은 밤에 깨워도 상관 없으니까, 제대로 침대에서 자고」
「응, 그럴게」
「약속, 해줄 거야?」
「물론이지. 그리구, 이번 휴일은 예정대로 데이트하자!」
走ってくるとき、 バイト先に電話をかけて謝り倒しておいた。 電話に出た先輩は私の勢いに気圧されたのか、 あっさり許してくれた。 いいバイト先で、 本当に良かったなぁ。
달려올 때, 아르바이트에 전화를 걸어 사과를 했었다. 전화를 받은 선배는 내 기세에 기가 죽었는지, 시원스럽게 용서해주었다. 좋은 아르바이트, 정말로 좋았구나.
「……まだ咲かないかもしれないよ、 桜」
「……아직 개화하지 않았을지도 몰라, 벚꽃」
そっか、 まだ開花宣言ーー出てなかったっけ。 でも、 明日もいい天気になりそうだし、 きっと蕾が一気に膨らんでいる頃だ。
그래, 아직 개화한다고 선언ーー하지 않았구나. 그래도, 내일도 좋은 날씨가 될 것이고, 분명 꽃봉오리가 단번에 부풀어 있을 시기이다.
「その時は、 私が咲かせる」
「へ? どうやってーー」
「그때는, 내가 피울거야」
「에? 어떻게 하려ーー」
身体を一度離してから頬をやさしく掴み、 涙でぐちゃぐちゃになってしまった顔をあげさせ、 桃色の唇にひとつキスをした。
몸을 한번 떼고 뺨을 부드럽게 잡고, 눈물로 엉망이 되어버린 얼굴을 들게 하고, 분홍색의 입술에 한번 입을 맞추었다.
長い付き合いだけど、 付き合ってから知った千歌ちゃんもたくさんある。
긴 교제이지만, 만나서 알게 된 치카쨩도 많이 있다.
そのひとつーー自分からは散々してくるくせに、 人からされると嘘みたいに照れて真っ赤になるところ。 本人はあまり自覚がなさそうだから、 きっとこれは私だけの秘密。
그중 하나는ーー스스로는 많이 해오면서도, 다른 사람으로부터 받게 되면 거짓말처럼 수줍어 새빨갛게 되어버리는 것. 본인은 별로 자각하지 못한 것 같기 때문에, 분명 이것은 나만의 비밀.
だけど、 やっぱりどうしたって可愛くて顔がニヤけてしまいそうになる。 そんなの反則だよ、 千歌ちゃん。
하지만, 역시 어떻게 해도 귀여운 얼굴에 질투가 생겨버릴 것 같다. 그런 건 반칙이야, 치카쨩.
「ほら、 春色になった」
「이것봐, 봄빛이 됐다」
桜、 と言うには少し濃いピンク色に染まった頬を、 そっと引っ張ってみる。
벚꽃, 이라기에는 조금 짙은 분홍색으로 물든 뺨을, 살짝 당겨 본다.
「やわらかいね。 さくら餅……あいたっ」
「もー! またポイント貯めるからね!」
「ごめん、 ごめん。 あ、 そうだ。 帳消し制度は無し?」
「え……?」
「부드럽네. 사쿠라 모찌……아얏!」
「진짜ー! 또 포인트 모으고 있잖아!」
「미안, 미안. 아, 그렇지. 탕감 제도는 없는거야?」
「어……?」
今度はもっとしっかり抱きしめて、 千歌ちゃんの温もりも確かめて。 それから、 二度目のキスをした。 三度目と四度目は、 ちょっぴり悔しそうな顔をした千歌ちゃんから。
이번에는 더 단단히 끌어안고, 치카쨩의 온기도 확인하고서. 그리고는, 두 번째 키스를 했다. 세 번째와 네 번째는, 조금 분한듯한 얼굴을 한 치카쨩한테.
その後はーーもう数えてない。 数えるのが面倒になるくらいたくさん仲直りのキスをして、 私たちは笑い合った。 後でぽつりと 「今日だけはトクベツね」 って聞こえたから、 多分さっきのは帳消しにしてくれたんだろう。
그 후는ーー더 이상 세지 않았다. 세는 것이 귀찮아질 정도로 많이 화해 키스를 하고, 우리는 서로 웃고 있었다. 나중에 불쑥 「오늘 만큼은 특별하니까」 라고 들었으니, 아마 아까 것은 탕감해 준 거겠지.
それから、 買ってきたプリンを2人で食べた。 やっぱり形は崩れてたけど、 今まで食べたどんなプリンより美味しいねって笑ってくれた。
그리고는, 사온 푸딩을 둘이서 먹었다. 역시 형태는 붕괴해있었는데, 지금까지 먹은 어떤 푸딩보다 맛있네 라고 웃어주었다.
いつの間にか貯まっていたポイントも無事リセットされたし、 今度はしあわせポイントとか笑顔ポイントとか、 そういうものをたくさん増やせるようにしよう、 と心の中でひそかに決意したのでした。
어느새 쌓였던 포인트도 무사히 리셋되었고, 이번에는 행복 포인트나 미소 포인트 라든지, 그러한 것을 많이 늘리도록 하자고 마음 속으로 몰래 결심했습니다.
春一番の風音、 君の色、 春の色。
봄의 최고의 바람소리, 너의 색은, 봄의 색깔.
これから先も、 たくさんの季節を千歌ちゃんと一緒に過ごせますように。
앞으로도 계속, 많은 계절을 치카쨩과 함께 보낼 것이다.